保険契約で、ネット保険が良いか保険代理店が良いかという質問を良くいただきます。
そのような時、私はこのようにお答えします。
もしYesなら代理店がお勧めです。 Noならネット保険です。
目次
代理店は「販売店」であって「保険会社」ではない
先ず大原則です。
保険代理店は単なる販売店であって、保険会社ではありません。
例えば同じ保険であれば、A代理店で加入してもB代理店で加入しても補償内容も、保険料も同じです。
代理店は言ってみれば商店です。
その店で製品を作っているのではなく、保険会社から仕入れた保険商品を商品棚に陳列し、販売しているにすぎません。
この点はしっかり理解しましょう。
保険代理店の役割
各保険代理店が販売している保険商品はどこも同じです。
では保険代理店は何のためにあるのでしょうか?
保険代理店の最大の役割は各保険の内容を理解し、顧客にとって良い保険を選定することです。
ではあなたはこのサービスに対してお金を払うでしょうか?
払ってもサービスを受けたいと思うのであれば、保険代理店契約の方が適しているでしょう。
払いたくないなら、保険会社との直接対応、つまり「ネット保険」を使った方が良いです。
しかしその場合、あなた自身が保険の内容を理解しなければなりません。
代理店の報酬は幾ら?
では保険のプロを雇った時に払う額、つまり代理店の報酬は幾らなのでしょうか?
保険代理店にも大手と中小が有り、その規模によって保険料に占める報酬の比率が異なります。
販売した保険契約の内容によっても手数料率が変わるのですが、低くて保険料の8%、高いと20%位です。
ごく一部の大口代理店には25%という高報酬が払われる場合もありますが、レアケースとみていいでしょう。
このように高低はありますが、概ね保険料の10~15%が代理店への手数料なのです。
年間保険料で5万円を払ったら、そのうちの5,000円~7,500円が代理店報酬とみて良いでしょう。
この金額を高いとみるか、安いとみるかは人によりかなり違います。
また、この料金に見合ったサービスを代理店から引き出せる方と、引き出せない方もいることでしょう。
因みに保険料は一定なので、良いサービスを受けられる代理店で加入しても、そうでない代理店で加入しても、あなたが払う保険料が変わることは有りません。保険会社と代理店の取り分比率が変わるだけです。
保険代理店に費用を払う価値はあるか?
保険契約をネット保険にするか、代理店保険にするかは、「代理店へ報酬を払う気になるか?」という観点で考えると良いです。
そこには当然「報酬を払うに足る代理店なのか?」という疑問も生じるでしょう。
もし代理店を通さないなら、保険代理店の担っている「顧客にとって良い保険を選定する」機能がなくなるので、この点を補う工夫も必要です。
代理店無しに良い保険を選ぶには
保険代理店は日々多くの保険契約に携わっています。
保険の中身についても、何度となく顧客に説明しているのですから、各社の保険の内容を暗記している部分も多いでしょう。
顧客のニーズを聞くだけで、適切な保険の選定が出来てしまうことも珍しくありません。
代理店を通さない場合に、この機能をどう補えばよいのでしょうか。
率直に言って、代理店がいなければ、適切な保険を瞬時に選ぶようなことは出来ません。そのような機能は代理店にしかありません。
その機能を補うには、いくつかの保険を比較検討するしかありません。
いくつもの保険を並べて、比較して、その中から良いと思う保険を掘り下げて検討する以外に、代理店の穴を埋める方法は無いのです。
ですがこの労力を取ることで、保険料は確実に下がります。