バイク保険を扱っている、主要8社のロードサービスを比較表にまとめました。
調査対象は、三井ダイレクト損保、チューリッヒ、アクサダイレクト、共栄火災、損保ジャパン日本興亜、AIG(旧富士火災)、三井住友海上、あいおいニッセイ同和です。
ダウンロードできるように、PDFデータにしていますので、保険選びに活用してください。
目次
ロードサービスの比較は、金額と距離で考える
ロードサービスは、バイク保険で最も注目される事柄です。
その理由の一つは、メリットの打ち出し易さに有ります。「レッカー移動が100kmまで無料」は、大変分かり易い宣伝です。
ですが、各社の補償内容を比較をしようとすると、一気に分かり難くなります。
バイク保険の販売に力を入れている会社ほど、レッカー移動の距離や、補償範囲をキロ数で明記する傾向があり、代理店契約を主とする保険は、キロ数でなく、補償出来る金額を明記しているためです。
例えばチューリッヒは、「レッカー移動100kmまで無料!」と打ち出しています。一方でAIGは「レッカー移動費30万円まで保障」となっています。
これを見て、チューリッヒの方が、搬送できる距離が長いように感じる方もいるでしょう。しかし、AIGの補償額を距離に換算すると、500kmに相当するのです。500kmとは、東京駅から大阪駅までと、ほぼ同じ距離です。
宣伝文句に踊らされてはいけません。
更に、同じ100kmであったとしても、会社によって、サービス内容が少しづつ違っていることも分かりました。
比較一覧表では、このような各社の補償内容の違いまでまとめています。
尚、一覧表を見る前に、自分にとって必要なロードサービス内容をイメージ出来ていた方が、理解が深まりますので、バイクの乗り方別に、必要なロードサービスを考えてみました。
必要なロードサービスをイメージしよう
必要なロードサービスは、バイクの用途によって、かなり変わります。
例えば私の場合、住んでいるのは都市部で、泊りがけのツーリングは年に1回くらい、その他は近隣県にしか行きません。ですから、レッカーの距離や、宿泊代の補償はあまり重要ではありません。ロードサービスを削ってでも、保険料を安くしたいと考えています。
逆に、年に何度も泊りがけのツーリングを行う方なら、ロードサービスの重要性は増します。
先ずは自分がどのようにバイクに乗るかを考えて、必要なロードサービスをイメージしましょう。
ロードサービスには2パターンある
今回調査をした中で、「三井ダイレクト損保」「チューリッヒ」「アクサダイレクト」の3社は、ロードサービスの保障内容が固定されている一方で、それ以外の会社は、フレキシブルな部分があることが分かりました。
例えば、「三井ダイレクト損保」「チューリッヒ」「アクサダイレクト」のレッカー移動は、「50kmまで」というように、距離を明確に定めているのに対して、その他の会社は「レッカー移動、修理後搬送、車両引き取り費用の合計額が30万円まで」となっているのです。
どちらが使いやすいかは、人によって異なりますので、保険会社を選ぶ際には各社の違いを把握したうえで検討したほうが良いでしょう。
fa-exclamation-circleロードサービスをクレジットカードでカバーする - 2018年6月追記
ロードサービスは保険ではなく、クレジットカードでカバーすることもできます。
カードに付帯しているロードサービスの多くは、バイクが対象外となっていますが、全国オートバイ協同組合連合会が出している「JACCS CLUB AJカード」はバイクまでカバーします。
無料レッカー距離が50km、現場での応急処置を行ってくれるなど、サービス内容は保険に付帯しているロードサービスとほぼ同じです。
このカードは、2年目からは2,000円の年会費が掛かりますが、ロードサービスの年会費としては格安ですし、カードを10万円以上使えば、2年目以降も年会費無料となります。
10万円と聞くと高く感じますが、月々の携帯電話の支払いをこのカードで行うだけで、年間10万円をクリアしてしまう方も多いのではないでしょうか?
お勧めのロードサービス バイクの乗り方から考えてみた
参考ではありますが、バイクの乗り方別に、役に立つロードサービスを考えてみました。
2泊以上のロングツーリング派にお勧めのロードサービス
ロングツーリングに頻繁に行くなら、修理が完了したバイクを自宅まで運んでくれる、「修理後搬送」が充実している会社がお勧めです。
fa-exclamation-circle「修理後搬送」とは?
旅先でバイクが故障し、バイクを現地の修理店に預けて自分だけ帰宅した場合に、修理後にバイクを自宅まで届けてくれるサービスです。
具体的にはチューリッヒ(全額補償)、共栄火災(上限額あり)、AIG(上限額あり)、三井住友海上(上限額あり)の4社です。
特にチューリッヒの全額保証は、万が一の場合に大変心強いのではないでしょうか。
自宅への搬送ではなく、自分で現地まで取りに行く費用を補償する保険会社もありますが、バイクでの2泊以上のツーリングは、自宅から500キロ以上離れる事もあるでしょう。
その場所まで後日バイクを受け取りに行くというのは、あまり現実的ではないと思いますので、この保証は魅力的です。
因みにバイクの搬送費用は、1000CCの大型バイクを青森から山口まで運んだ場合で11万円位、東京大阪間なら4万数千円です。この金額から考えると、全額保証でない保険会社であっても、自己負担が大きくなる可能性は低いでしょう。(輸送費用の目安はこちらのサイトで確認できます)
日帰りツーリング派にお勧めのロードサービス
日帰りツーリングメインの場合には、ロードサービスの重要性は高くないので、一旦は補償内容と価格で目星をつけ、最後にロードサービスを確認する程度で良いでしょう。
公共交通へのアクセスが困難な地域へのツーリングでなければ、レッカー移動距離もさほど要らないはずです。
よほど修理が難しいバイクでなければ、レッカー距離50kmでもかなりカバーできるでしょう。50kmであれば、ほぼ全ての会社が無料サービス対応範囲内に入ります。
もしそれ以上の無料距離が必要と考えるなら、保険を通さずにJAFに直接依頼した際の費用と、保険料を照らし合わせて、保険でカバーしたい距離を考えると良いでしょう。
日帰りツーリング派には、無料レッカー距離と同様に、ガス欠時のガソリン給油サービスと、キー紛失時の鍵作成サービスを検討に入れても良いですね。
チューリッヒ、共栄火災、AIGの3社は、ガソリン給油サービスが無料で、更に紛失した鍵の作成まで行ってくれます。
ガソリンとカギへの対応はマイナーな部分ですが、それ以外の部分に大きな差を感じないなら、この3社を軸に検討すると良いと思います。
日帰りツーリング派は、先ず一括見積などで各社の保険料を把握し、検討対象を2~3社に絞った後で、ロードサービスを検討すると良いでしょう。
街乗り派にお勧めのロードサービス
街乗りが主であれば、ロードサービスは最低限でOKです。一括見積などで複数の保険会社の金額を把握し、安い会社から順に検討すれば十分です。
もしバイクが125CC以下ならファミリーバイク特約も検討して下さい。保険料が大きく下がる可能性があります。
但しファミリーバイク特約は、普通のバイク保険とかなり内容が違うので、必ず内容を確認してください(多くの場合ファミリーバイク特約にロードサービスは付きません)。
参考記事 : ファミリーバイク特約とは
ロードサービスの比較は保険選びの最後で良い
バイク保険会社の多くが、ロードサービスを宣伝に使っていますが、保険はあくまでも事故のケガや物の破損に対応するものです。ロードサービスは、付加サービスであることを忘れないようにしましょう。
いくらロードサービスが充実していても、保険そのものが自分に合っていなければ、何の意味もありません。
もしも保険の選び方に迷ったら、こちらの記事で保険選びの手順を細かく記載していますので、参考にされてください。
バイク保険8社のロードサービス比較表
バイク保険8社のロードサービス比較表は、以下のリンクよりご覧いただけます。
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