あまり知られていないのですが、共済もバイクの保険を出しています。
共済の仕組みを知ると、保険より価格が安くなるのも納得がいきます。
目次
共済保険とは
共済の定義は以下のように定められています。
共済とは、一定の地域または職域でつながる者が団体を構成し、将来発生するおそれのある一定の偶然の災害や不幸に対して共同の基金を形成し、これら災害や不幸の発生に際し一定の給付を行なうことを約する制度と考えられています。
出典 : 金融庁
簡単に言うと、互助会です。或いは「カンパ(死語ですかネ)」に近いイメージでしょうか。
誰か困っている人に対して、知人や友人がお金を出し合い、それを渡す。その時にはお金を集めた人が利益を取ることは有りません。
これが共済の根本的な考え方です。
共済の特徴
共済であっても事務所費用や従業員の給料は必要なので、これらは保険料に含まれています。
しかし、それらを差し引いても余った部分は、割戻金として契約者に返します。
保険会社の場合も余ったお金を加入者に戻す仕組みが有ります。これを配当金と言います。
基本的な考え方は保険会社の配当金も、共済の割戻金も同じですが、返金額を算出するときに「利益」を取るかどうかが異なります。
また、共済は保険ほど年齢による条件が厳しくないのも特徴です。例えば生命共済の場合には死亡する確率が低い若い方も、死亡リスクが高い高年齢の方も保険料が均一となる傾向が有るので、若い方に不利な保険料となります。
しかしこの特長がバイク保険の場合には逆に若い方に有利に効きます。
一般の保険では事故率が高いとして保険料が高くなる若い方の保険料が、共済では年齢の影響が少ないことから、高額な保険料になり難いのです。
走行距離についても同様です。
共済は通常の保険に比べて、年間走行距離にによる保険料の差をあまりつけません。
このように年齢や走行距離による保険料の差が少ないことから、若い方と走行距離が多い方には共済が有利に働きます。
共済が安いとは限らない
共済は利益を取らない為に保険料(掛け金)が安くなるのですが、ネット系の保険会社の経費削減が進んだことで、一概に共済が安いとは言えなくなってきています。
また、リスク細分型保険の場合、事故発生率が低い「年齢が高い」「年間走行距離が短い」方は、保険料が一気に下がり、共済が太刀打ちできないケースも多々あります。
共済保険の探し方
共済は利益を追求しないので、広告宣伝活動もかなり控えめです。
それに加えて「一定の地域または職域でつながる者が団体を構成」して発足するため、活動範囲も自ずと狭くなります。
そのため、ネットで容易に検索できるのは全労済、JA共済くらいでしょう。
その他の共済の情報収集は地方銀行、学生生協、Co-opなどに置かれているリーフレットなどから得るのが良いでしょう。