バイク保険の基礎用語 ファミリーバイク特約とは
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ファミリーバイク特約とは、自動車保険や一部のバイク保険に付けられる特約です。

この特約は125cc未満のバイクしかカバーできないのですが、自分だけではなく、家族(婚姻歴がある方は除く)が乗ったバイクなら全て保証されるという特徴が有ります。

つまり、家族が何人いようが、誰のバイクに乗ろうが補償されるという、メリットが大きな特約なのです。

東京海上日動、あいおい、損保ジャパンなど、自動車保険を提供している会社であれば、その自動車保険にファミリーバイク特約を付けたすことが出来ます。

 

目次

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ファミリーバイク特約で補償される人

ファミリーバイク特約でカバーされるのは以下の方です。

(1) 記名被保険者(多くの場合、自動車の持ち主と同じになっています)
(2) 記名被保険者の配偶者
(3) 記名被保険者の同居の親族
(4) 記名被保険者の配偶者の同居の親族

少し分かり難い表現ですが、配偶者と一緒に住んでいる親族です。例えば自動車保険の契約者であるご主人が単身赴任で家族と別居していても、奥様と一緒に住んでいる親族は「配偶者の同居の親族」として補償範囲に含まれます。

(5) 記名被保険者または記名被保険者の配偶者の別居の未婚のお子様

別居してしる未婚の子供も補償範囲に入ります。一度でも婚姻歴が有れば、未婚の子とはならないので注意してください。また、再婚した配偶者の子供(いわゆる連れ子)であっても、その子が未婚であれば補償範囲に入ります。

同居の親族についての詳しい内容はこちら
「同居の親族」には誰までが含まれる?

 

ファミリーバイク特約の特徴

ファミリーバイク特約の特徴を纏めてみます。

  • 高校生でも補償される

自動車保険やバイク保険に年齢制限を付けても、ファミリーバイク特約には適用されません。
例えば元の保険(ファミリーバイク特約を付ける保険)に「31歳以下不担保」の条件が付いていても、ファミリーバイク特約にはその条件が適用されません。

 

  • 125cc以下のバイクであれば、何台でも補償が可能

ご自身の自動車保険やバイク保険にファミリーバイク特約を付けた場合、ご自身だけでなく、配偶者や子供が乗る125cc未満のバイクは全て補償されます。
しかも台数に制限はありません。当然保険料も変わりません

 

  • 借りたバイクで事故にあっても補償される

借りたバイクで事故にあった場合でも補償されますただしバイクは125CCまでという制限があります。

 

  • 自分のケガは補償されない可能性がある

ファミリーバイク特約の場合、相手への賠償責任のみが補償対象となり、自分のケガは補償されない可能性があります。この点は保険会社により内容が異なるので、注意が必要です。
また補償されるとしても「人身傷害型」と「自損傷害型」のどちらを選ぶかにより補償範囲が変わります。(人身傷害型と自損傷害型の違いについては、この記事の後半に記しています)

 

  • 車両保険とロードサービスは適用されません

元の保険に車両保険やロードサービスが付いていても、ファミリーバイク特約には適用されません(少数ですが提供される会社もあります)。

 

  • 保険金を受け取っても保険等級に影響がありません

等級に影響を与えない事故を「ノーカウント事故」と言います。
ファミリーバイク特約の保険金請求は、全てノーカウント事故となります。
そのため保険を使っても等級が下がらず、翌年の保険料も影響が出ません。

 

  • 補償内容は元の契約内容以上には出来ません

ファミリーバイク特約だけ補償料を上げたり、補償内容を広げたりすることは出来ません
そのため「バイクは危険だから元の保険より補償を厚くしたい」とお考えの場合には、独立したバイク保険を検討するか、元の保険の補償を見直す必要があります。

 

  • ファミリーバイク特約を付けると、元の保険の料金が上がる

ファミリーバイク特約を付けると、保険料が上がります。その為、ファミリーバイク特約を付けるよりも、別にバイクの任意保険を契約したほうが安くなる場合があります。特に保険等級や年齢が高い方は各々の割引が効くのでこの傾向が強くなります。

 

  • 無事故であったとしても保険等級が変わらない

ファミリーバイク特約には保険等級という概念がないので、無事故だったとしても、それをもとに割引が適用されることはありません。
また、将来バイクの任意保険に加入する場合でも、過去の無事故の記録が引き継がれることは無く、保険等級への影響もありません。

 

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人身傷害型と自損障害型の違い

ファミリーバイク特約に自分と家族のケガへの補償が付けられる場合には、「人身傷害型」と「自損傷害型」のどちらかを選択しなければなりません。

この違いが分かり難いので要点を説明します。

 

  • 相手への補償に差はない

どちらの型としても事故の相手に対する補償は変わりません
元の契約と同じ内容の補償が得られます。

変わるのは自分のケガなどへの補償です。

 

  • 人身傷害型における自分のケガへの補償

たとえ自分に責任があっても補償されます
また補償額も元の保険と同額までの補償が得られます。
尚、人身傷害型は元になる保険に人身傷害補償が付いていないと選択出来ません
補償金額も元になる保険に準じます。

 

  • 自損障害型における自分のケガへの補償

相手がいない事故(転倒、電柱等への衝突など)であれば補償されますが、相手がいる事故の場合には補償されません
相手がいる場合には、相手の対人賠償から補償を得ることになります。

但し相手の対人賠償が十分であるかどうかは分かりませんので、自損障害型の補償範囲はかなり狭いと考えておいた方が良いでしょう。

 

ファミリーバイク特約の契約方法

新規契約時であれば、契約申し込みと同時に手続きが行えます。

既に契約済みの保険に後から追加することも出来ます。

追加契約の方法は保険会社により変わるので、現在契約している保険会社への問い合わせが必要です。

保険料金は発効日を基準として、日割り計算で追加請求されるのが一般的です。

 

ファミリーバイク特約が付けられるバイク保険

自動車保険であれば、ほぼ全ての保険で付保可能ですが、バイク保険にファミリーバイク特約が付けられるのは、損保ジャパン日本興亜、AIG、三井住友海上の3社です。

保険会社による補償内容の違いについては「バイク任意保険の補償内容比較」をご参照ください。

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