加害者請求とは交通事故による賠償金を自賠責保険に請求する際に、加害者が請求することを言います。自賠責保険は被害者の体への損害に対してのみ保険金が支払われます。ですが、支払額は加害者が被害者に対して支払う賠償金の額を上限とするので、支払い手続きの流れとしては次のようになります。
- 事故発生
- 被害者が治療を行う
- 被害者から加害者に賠償金請求が行われる
- 加害者が被害者に賠償金を支払う
- 加害者が保険会社に賠償金額を請求する
加害者が任意保険に入っていて、事故の内容と賠償金額が補償範囲内にある場合には、自賠責の手続きも任意保険会社が同時に行えます。その場合には、加害者の代理として任意保険会社が被害者に賠償金を支払い、その後に自賠責保険充当分を自賠責保険会社に請求することとなります。この手続きが可能であれば、加害者が賠償金を直接支払うことはありません。
このように加害者の賠償金を元に、加害者が保険金を請求するのが加害者請求です。しかしここには大きな問題が有ります。賠償金額が決まるまで、被害者は治療費などを自分で払わなければならないのです。
この問題点を解消するために、自賠責保険には加害者請求とは別に被害者から請求する仕組みが有ります。
これを被害者請求と言います。
また、治療にさしあたり必要な費用を受け取れる「仮渡金」制度も設けられています。
- 被害者請求と仮渡金については、こちらの記事を参照してください。
