バイク保険の基礎用語 運転者限定特約と運転者年齢限定特約
スポンサーリンク

運転者限定特約と運転者年齢限定特約、言葉は似てますが内容は全く違います。

この違いを理解していないと、知らぬ間にリスクを抱えたり、高い保険料を払うことになります。

リスク分散型保険は様々な要素を元に保険料を算定しますが、その中でも最も保険料を左右するのが「誰が運転するか」です

過去に事故歴が有る方、運転に慣れない初心者などは事故を起こす可能性が高い人と判断され、保険料が上がります。

運転者限定特約と運転者年齢限定特約はどちらも、予め「誰が運転するか」を確定することで、保険料を厳格に見積もり、事故の可能性が低い場合には保険料を割り引く仕組みです。

 

目次

スポンサーリンク

運転者限定特約 : 運転者を限定して保険料を安くする

運転者限定特約は運転者を限定します。通常は次の3区分が設けられていますが、保険会社によっては少し異なった区分になっているケースも有ります。

  • 本人限定

補償の対象を記名被保険者に限定します。本人以外の方が運転している間に起きた事故は、補償の対象となりません。

  • 運転者本人・配偶者限定

保険の適用を記名被保険者本人とその配偶者に限定します。それ以外の人が運転して起きた事故は補償されません。

  • 家族限定

同居の親族と、別居している未婚の子供を補償します。この範囲が少し分かり難いので説明します。

同居の親族とは、記名被保険者、配偶者それぞれの同居の親族です。

例えば、記名被保険者であるご主人が単身赴任で大阪に住んでいて、奥様がお子様、ご両親と東京に住んでいる場合、全員が「家族限定」の範囲に入ります。

さらに、地方の大学に行くため、お子様が別居しているような場合でも、そのお子様に婚姻歴が無ければ「未婚の子」として、補償の範囲に入ります(婚姻歴が有れば補償外

夫婦の何れかが再婚者で、前夫(婦)との子が別に住んでいて未婚の場合、或いは婚姻歴が有っても同居していれば、前者の場合には「別居の未婚の子」として、後者の場合には「同居の親族」として補償の範囲に入ります。

 

運転者年齢限定特約 : 若年者を補償外として保険料を安くするが、対象にならない人がいるからややこしい

運転者限定が被保険者との関係によって、補償範囲を絞るのに対して、運転者年齢限定特約は年齢により補償対象を絞り込みます

多くの場合、次の4区分が設けられています。

  • 年齢を問わず補償
  • 21歳以上補償
  • 26歳以上補償
  • 35歳以上補償

 

何れの補償も対象年齢を下回ると、補償されません。

但し、この年齢の制限は、以下のいずれかに該当する場合のみ効力を持ちます。

  • 記名被保険者
  • 記名被保険者の配偶者(内縁を含みます。以下同様とします)
  • 記名被保険者またはその配偶者の同居の親族
  • 上記までのいずれかに該当する方の業務(家事を除きます)に従事中の使用人

これ以外の、友人・知人、別居の親族、別居の未婚の子などは、設定した運転者年齢条件にかかわらず補償されます

 

親族・子供が別居を始めたり、別居から戻ったりすると補償範囲が変わる

上記の通り、親族と子供は別居かどうか、婚姻歴が有るかどうかで補償範囲に入ったり入らなかったりします。

そのため、親族や子供が別居したり別居から戻ったりすると、補償の範囲を見直しが必要になることが有ります。


親族・子供が別居すると年齢条件から外れる親族・子供が同居すると年齢条件に入る
子供が別居するケース

55歳の夫婦の23歳の子供が就職で別居する場合をモデルに考えてみます。

それまでの保険契約は子供をカバーする為に家族限定特約+21歳以上補償としていましたが、子供が別居すると家族限定の枠内には「別居の子」として残りますが、年齢限定の制限からは外れます

そのため、年齢限定を35歳以上補償として、保険料を下げられます(家族限定は外せません)

 

別居の子が戻ってくるケース

上記の子供が転勤で実家に戻ってきたような場合です。

「別居の子」が「同居の親族」に変わるので、年齢制限の対象となります

そのため、年齢制限を21歳以上に戻さなければなりません。

バイク保険