事故でケガをさせられたのに、相手が保険に入ってないので治療費を出してもらえない。
納得いかない話ですが決して珍しくはありません。
自動車の2割、バイクに至っては半分以上が任意保険に入っていませんので。十分に起こり得る話なのです。
そのような時に、相手に代わって補償してくれるのがこの特約です。
自分のケガの為に保険に入っているのにどうして?
任意保険は高額の賠償に備える目的の他に、自分の治療費を確保するために入るものです。
なのになぜ、わざわざこの特約を付ける必要が有るのでしょうか。
そもそも自分の治療費は自分の保険から全部出るのではないのでしょうか?
実はそうではないのです。
保険には「過失割合」という考え方が有り、あなたの治療費のうち相手が悪い分は相手が払わなければなりません。
例えば相手が100%悪い事故でケガを負ったなら、相手の保険で100%カバーしなければならないのです。
しかし相手が保険に入っていないか、入っていたとしても補償金額が少なすぎて、あなたの治療費がカバーできなかったら?
その時にこの特約が付いていると、相手が悪い分まで自分の保険が払ってくれるのです。
(もちろん相手は保険会社から支払った分の請求を受けます)
人身傷害保険との関係
実は「人身傷害補償特約」も「相手が悪い分まで払います」という仕組みになっています。
そのため、人身傷害補償を選んだ場合には、無保険車傷害特約を付ける必要はありません。
搭乗者傷害には相手の分を補う仕組みがないので、必ず無保険車傷害特約を付けましょう。
参考記事 : 人身傷害補償特約と搭乗者傷害保険の違い