バイクは危険と言われます。
また事故にあった時の被害も大きくなります。
それでは事故を起こさないためには、どうすれば良いのでしょうか。
事故原因を把握すれば、防止策が打てるかもしれません。
警視庁が発表している「二輪車の死亡事故統計」から読み解いてみます。
二輪車事故の原因
最初に二輪車事故の原因を見てみます。
2017年に東京都で起こった、バイク死亡事故の原因と数はこのようになっています。
【東京都内の二輪車死亡事故原因数と構成比率 2017年】
総数 | 41 | |
単 独 | 14 | 34% |
出会いがしら | 10 | 24% |
右折時 | 9 | 22% |
追 突 | 3 | 7% |
追い越し | 1 | 2% |
左折時 | 1 | 2% |
その他 | 3 | 7% |
出典 : 警視庁
このように単独、追い越しなど、本人に原因があると思われる事故の比率を合計すると、40%近くになります。
つまり全体の40%は、本人が気を付けていれば防げた可能性があるのです。
二輪車単独事故の原因
次に単独事故の原因を探ってみます。
東京都の14人のデータでは傾向が把握しにくいので、(財)交通事故総合分析センターがまとめた数値を見てみます。
統計は2003年の数値で、統計総数(死者数)は229人です。
【二輪車単独死傷事故の原因】
工作物への衝突 61%
ガードレール・家屋・塀等 22%
橋梁等 16%
分離帯等 9%
電柱・標識 7%
駐車車両 7%
転倒(衝突無し) 30%
転落 3%
その他 6%
転倒は路面状況によりやむを得ない場合もあるかと思いますが、工作物への衝突とは見えてる物、止まっている物への衝突です。
見えている物への衝突で、6割の方が命を落としています。
次にカーブで起こった死亡事故の、速度統計も見てみましょう。
出典:(財)交通事故総合分析センター発行 ITARDAインフォメーション No.52
カーブで時速80km以上を出していた方の比率が5割に達します。
80kmでのコーナーリングとは、公道ではなくサーキットの速度です。
多くのライダーが、一時の不注意や無謀な運転で命を落としていることに憤りを感じます。
まとめ
事故統計からすると、バイクの事故の4割は本人の不注意による単独事故で、そのうちの6割が、止まっている物や見えている物への衝突であることが分かりました。
さらにカーブの事故では、半数以上が80km以上を出していることが分かりました。
これらの数値から、多くの事故が無理をしない運転を行えば防げたと想像できます。
バイクが危険なのではなく、バイクを操っている方の一部が危険である、と言って良いのではないでしょうか。
この文章を読まれている方はぜひ、この現実を理解頂き、少しでも永い間、事故無くバイクに乗り続けていただくようお願い致します。
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