「バイクは危険。事故を起こしやすい。」
バイクに乗る方にとってはとても耳の痛い言葉です。特に趣味でバイクに乗る方は尚更だと思います。
はたして、本当に事故を起こしやすいのでしょうか。
事故を起こしやすいとしたら、どの程度なのでしょうか。
目次
事故被害者のうち、バイクはどれくらい居るのか?
警察庁が発表している「道路の交通に関する統計」を用いて考察してみました。
平成28年度の交通事故被害者数は死傷者 3,904名 負傷者618,853名です。
この統計から自動車とバイクの負傷者の構成比率を見てみましょう。
自動車乗車中 | 66.7% | 412,750名 |
バイク(125CC超)乗車中 | 5.0% | 31,106名 |
バイク(125CC未満)乗車中 | 5.3% | 32,669名 |
バイク全体 | 10.3% | 63,775名 |
自動車の方が圧倒的に多いですね。
次に交通事故の死傷者、3,904名の内容も見てみましょう。
自動車乗車中 | 34.3% | 1,338名 |
バイク(125CC超)乗車中 | 11.8% | 460名 |
バイク(125CC未満)乗車中 | 5.7% | 224名 |
バイク全体 | 17.5% | 684名 |
負傷者では全体の5.0%であった125CC以上バイクの比率が、死傷者になると全体の11.8%、2倍以上になります。
バイク事故で死亡する確率は?
警察庁の統計では「死傷率」も算出しています。この数字から事故にあった場合にどの程度のケガを負う方が多いのかを見ることが出来ます。
自動車乗車中の事故で死亡・負傷する率
死者 | 0.4% | 1,338名 |
重傷者 | 2.5% | 10,348名 |
軽傷者 | 97.2% | 402,402名 |
バイク(125CC超)乗車中の事故で死亡・負傷する率
死者 | 1.5% | 460名 |
重傷者 | 15.7% | 4,965名 |
軽傷者 | 82.8% | 26,141名 |
バイク(125CC未満)乗車中の事故で死亡・負傷する率
死者 | 0.7% | 224名 |
重傷者 | 15.3% | 5,041名 |
軽傷者 | 84.0% | 27,628名 |
やはりバイクは死亡と重傷者の割合が高くなります。
当たり前と思われる方もいらっしゃると思いますが、バイクの死者と重傷者を合わせた比率は17%。
つまりバイクで事故を起こした10人のうち、2人弱は重傷或いは死亡するということです。
自動車の場合は死者と重傷者を合わせた比率は2.9%、100人のうち3人弱です。
この事実は保険検討だけでなく、日々バイクに乗るたびに思い出してほしいと思います。
バイクは事故を起こしやすいのか
さて、最後に本題の「バイクは事故を起こしやすいのか」を見てみます。
残念ながら警察統計ではこの数字は出ていないので、国土交通省が公表している「自動車保有車両数」と照らし合わせてみました。
自動車とバイクの登録台数は以下の通りです(平成28年末数字)
自動車 | 77,934,783台 |
バイク(125CC超) | 1,672,438台 |
バイク(125CC未満) | 1,994,825台 |
この数字に死傷者数を加味すると以下のようになりました。
車種 | 負傷率 | 死亡率 | 負傷者に占める
台数の割合 |
死亡者に占める
台数の割合 |
自動車 | 0.5% | 0.002% | 200台 | 50,000台 |
バイク(125CC超) | 1.9% | 0.028% | 53台 | 3,571台 |
バイク(125CC未満) | 1.6% | 0.011% | 63台 | 9,091台 |
つまり
自動車200台に1台は死傷者を生み、50,000台に1台は死者を生む
125CC以上のバイクの53台に1台は死傷者を生み、3,571台に1台は死者を生む
125CC以下のバイクの63台に1台は死傷者を生み、9,091台に1台は死者を生む
ということになります。
ケガのしやすさとしては、
125CC超は自動車の3.8倍
125CC未満は自動車の3.2倍となってしまいます。
バイク乗りとしてはやはり耳の痛い結果です。
「事故を起こさないようにする。」
極めて当たり前ですが、それが何より肝心だと実感します。
子供を守れ! 全てのバイカーに知って欲しい事実
今回警察庁の統計をまとめていた中で、思いがけない数字を見つけました。年齢別の死傷者統計で報告されている数値です。
- 125cc以上のバイクに乗車中の事故による死者数(年間)
4歳以下 2名
5~9歳 18名
10~14歳 34名
- 125cc未満のバイクに乗車中の事故による死者数(年間)
4歳以下 0名
5~9歳 2名
10~14歳 22名
事故の詳細は分かりませんが、大人の責任が相当に重いことは間違いないでしょう。
この数字を減らせるよう、皆で協力したいものです。
もし子供をバイクに乗せるなら、これらのような商品を検討して下さい。
|
|
|
|
|