未成年でもバイクは買える! 最初に知るべき7つのポイント
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「バイクに乗りたいのに、簡単に手に入らない」「買おうとしたら、未成年は親の承諾が必要と言われた」というような経験はありませんか?

未成年者のあなたからすれば、まるで嫌がらせのように感じるかもしれません。

ですが、バイクに限らず、未成年者に物を売る側には、少しリスクがあることを知ってください。

実は未成年者は法律的にかなり保護されていて、親などの了解無しに高額な商品を買った場合には、後から「やっぱり要らないです。親から反対されました。お金返してください。」と言えるとされているのです。

その為、バイク店が未成年にバイクを売るときには少し警戒します。

売ったとたんに「やっぱり要らない」とバイクを返されたりしないように、バイク店なりの防護策を取るのです。

このことが分かっていれば、未成年者でもバイクを買える方法が見えてきます。

 

目次

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Point 1  未成年者はかなり手厚く守られている

未成年者の保護は、民法の第5条に「未成年者の法律行為」として定められています。

民法第5条 (未成年者の法律行為)

  1. 未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。(物の売り買いも物を売る側は物を渡す義務を負い、買う側は代金を払うという義務を負う事から、法律行為に入ります。「単に権利を得る」とは、何かを貰うようなこと、「義務を免れる」とは何かをしなくていいと許可されるような場合です。)
  2. 前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる(前項とは直前の1.のことです)
  3. 第1項の規定にかかわらず、法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内において、未成年者が自由に処分することができる。目的を定めないで処分を許した財産を処分するときも、同様とする。

未成年のうちはなかなか気付きませんが、未成年者は社会的に手厚く保護されているのです。

バイクを買おうと思った時にはこの条項を邪魔に感じるかもしれません。しかしこの「取り消すことが出来る」という決まりは未成年者を守るために作られています。

例えばあなたが不良品を売りつけられたとしても、親が了解していなければその購入を取り消し、返金を求める事が出来るのです。

尚、20歳になっていなくても、結婚歴があると成人していると見なされます。

民法 第753条 (婚姻による成年擬制)
未成年者が婚姻をしたときは、これによって成年に達したものとみなす。

一回結婚すると、20歳前に離婚しても未成年には戻りません。ずっと成人です。

 

Point 2  未成年でもバイクを買えるか?

未成年者でもバイクは買えます。

ですが、未成年者にバイクを売るとき、殆どのバイク店は親が同意しているかを気にします

これは先ほどの民法5条の定めによって、後から「やっぱり返します」と言われないようにするためです。

親の同意が有るかどうかの確認方法はバイク店によって異なります。全く確認しない店もあるかもしれませんが、普通は同意書の提出を求められるでしょう。

親の同意が有れば、成年者にバイクを売るのと同じようにバイクを売ってくれます。もちろん値段は変わりません。

未成年者にバイクを売るというのは、バイク店からすれば大きなリスクなのです。その点を理解して、同意書を求められたならキチンと用意しましょう。

 

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Point 3  親の同意が得られない場合。

親の同意が得られない場合には、一旦冷静にバイクの購入を考え直した方が良いでしょう。

中には同意書の偽装を考える人もいるかもしれません。

しかし親の同意は、バイクの購入だけでなく、ローン契約、任意保険への加入、駐車場の契約など、ありとあらゆる場面で必要になります。何故ならバイクを買う時と同様に、親が取り消せるからです。

仮に「ローンは組まない」「駐車場は契約不要」となっても、任意保険だけは親の同意が必要です。

親の同意が取れないからと任意保険に入らずにバイクに乗ってしまうと、人生を棒に振る可能性が高くなります

自分のケガは自業自得と思うかもしれませんが、事故で傷ついたあなたを介護するのは家族です。

更に他人にケガを負わせてしまったら、一生涯かけて賠償金を支払わなければならなくなります。未成年が負った賠償金支払いの義務は、親も一緒に負うのです。

いくら「自分が悪い。親は関係ない。」と訴えても、社会的には全く認められません。

自分の人生だけならまだしも、家族の人生までムチャクチャにしてしまう可能性があるのです。

 

このようにバイクに乗ることで(車に乗ることも同じ)かなり大きなリスクを負いますが、任意保険に入れば、このリスクを減らせるのです。その任意保険が親の同意を必要とするのですから、親の同意は絶対です。

参考記事 : 事故を起こすといくらかかる?

親の同意を得るのが難しい場合でも、直ぐに諦めない方が良いでしょう。

先ずはバイクにはどのようなリスクがあるのか、そしてそのリスクを無くしたり減らしたりするにはどうすればいいのかを、自分できちんと調べて理解してください。

そしてその内容を親に説明してください。

  • バイクに乗ることで、自分がどのようなリスクを抱えるのか
  • 親に対するリスクはどうなのか
  • そしてその回避策として何が考えられて何を実行するのか

これらをきちんと説明されたら、親の気持ちは動きます。そうすれば親と一緒に最善の策を探せるはずです。

参考記事 :

  1. バイク事故から自分を守る
  2. 保険会社が出来ること、出来ないこと

Point 4  バイクローンを使う場合

今では学生や未成年者でもローンを組めるようになりました。

ですがローンを組むのであれば、次の事を覚えておいてください。

ローンでバイクを買うということは、ローン会社から借金をするということです。

ローン会社はあなたの代わりにバイク代全額を一括してバイク店に払います。そしてあなたから月々の返済を受けます。

そのためローン会社は返済能力が無いか弱い人にはお金を貸さないか、高い金利を付けます。

これは未成年に限ったことではありません。大人でも同じです。

少し話は逸れますが、例えば有名俳優とサラリーマン。どちらがローン会社からお金を借りやすいと思いますか?

実はサラリーマンなのです。

ローン会社は「今後何年も継続して返済する能力があるか」を審査します。

俳優は今は稼いでますが、明日にはスキャンダルが出て一気に収入が減るかもしれません。一方でサラリーマンは会社が倒産したり、本人が退職したりしない限り、毎月継続的に収入が入ります。

つまりサラリーマンの方がお金をコツコツと返してくれる可能性が高いので、お金を借りやすいのです。

未成年者や学生の場合、毎月決まった額の収入を見込むことが難しくなります。

もし就職していても、収入額は高くないと考えられます。

このような理由から、未成年者や学生が自分だけでローンを組むと、借りれる金額が低くなり、通常より高い利息を取られることになります。

このようなデメリットを避けるには、親の名義でローン契約を行うか、誰か成人者を保証人に付ける必要があります

親の名義でローンを組むというのは、文字通りあなたではなく親がお金を借りて、親が返済するということです(この場合は親が借金して買っているので、バイクの所有者は親となります)。

誰か成人者を保証人として付けた場合、あなたからの返済が滞ると保証人に請求が行きます。

保証人の義務は大変強力で、あなたに代わって返済をしなければなりません。保証人はこの義務から逃れられません。

このようにローンとは長期にわたって義務を負う事を意味します。それを良く理解したうえで、借りる金額を決めて下さい。

 

Point 5  未成年でもバイクの登録は出来る?

未成年者を自動車(四輪車)の所有者として登録する(車検証に名前を載せて納税義務を負う)には特別な手続きが必要となります。

しかしバイク(軽二輪・小型二輪・原付き)や軽自動車は、未成年でも住民票と印鑑があれば、所有者として登録することが出来ます

 

Point 6  未成年でも保険を契約できる?

未成年者の場合でも、自賠責保険、任意保険共に加入可能ですが、任意保険に付いては「親の承諾」が必要です。

また、多くの保険会社で未成年の場合にはオンライン見積もりが行えません。

見積もりが取れないと検討の使用が無いと思いますので、見積もり時には契約者を親として、バイクに乗る者(搭乗者)を自分として見積もりを依頼してください。

保険料が契約者によって変わることは有りません。

但し搭乗者の年齢によっては大きく動きますので、搭乗者情報を正確に申告さえすれば、見積もり金額を得られます。

尚、実際に未成年者を契約者として加入するには、殆どの保険会社がオンライン契約を認めていません。

実際に保険代理店に話をするか、コールセンターで電話連絡を行う必要があります。

保険契約者を親として、搭乗者を未成年者としての契約は、普通通りネットでも行えます。

保険の見積もりはこちらから取れます。

 

Point 7  125cc以下ならファミリーバイク特約を狙おう

125ccまでのバイクなら「ファミリーバイク特約」が使えます。

この特約は自動車保険にバイクを加えるものなので、親が自動車保険に入っていないと選べません。

ですがファミリーバイク特約には以下のような特徴があり、条件が合えばかなり利用勝手が良いので、検討する価値は十分にあります。

  • 何台でも補償が可能で、台数による保険料の増額がない
  • 家族全員補償されて、人数による保険料増額がない
  • 借りたバイクで事故にあっても補償される
  • 保険金を受け取っても保険等級に影響がなく、保険料が上がらない

 

参考記事 : バイク保険の基礎用語:ファミリーバイク特約とは

 

未成年でバイクに乗るなら、親の理解は絶対必要

繰り返しになりますが、未成年でバイクに乗るなら親の理解と協力は絶対に必要です。

たとえ金銭面での協力を得ないとしても、万が一の場合には親に責任が及びます。先ずはこのことをきちんと理解しましょう。

その上で、家族としてどのように対応していくのがベストなのか、きちんと話し合ってみて欲しいのです。

今の40代以上はバイクブームを経験した年代です。また、車を持つことがステイタスと言う価値観の中で生きてきています。バイクに憧れる気持ちが分からない年代ではありません。

もちろん安全性に疑問を持っている方も多いでしょう。自分の子供であれば尚更です。

ケガをさせたくないのと同時に、他人にケガを負わせたら一生続いてしまう、賠償責任を負わせたくないという気持ちもあるでしょう。

そのような心配事に対して、1つ1つ解決策を見つけていければ、理解を得られるようになるはずです。

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