バイクの修理代はどうして分かり難い?
Gauges of vintage retro motorcycle on dark background, filter image
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バイクの修理代って分かり難くないですか?

なぜバイクの場合にはこんなにも事前見積もりが出ないのでしょうか?

また有償見積となることが多いのでしょうか?

私もバイクに乗り始めた頃はバイクショップの料金、特に見積もりの曖昧さと、相場の掴みにくさには閉口したものです。

私はバイクよりも先に車に乗り始めたので、バイクの修理も車と同じように正確な見積もりが出たり、相場が有るものと思っていました。

 

目次

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自動車とバイクの違い

先ずは自動車とバイクの相違点を見てみます。この相違が料金に影響を与えているからです。

自動車とバイクには次のような違いがあります。

  • バイクは構造がむき出しである
  • バイクはバランスが重要である
  • バイクのほうが元値が安い

自動車とバイクには多くの相違がありますが、主にこの3つの点がバイクの修理見積もりを難しくしています。

 

バイクは構造がむき出しである

これはバイクの魅力の一つですね。

車のようにバンパー等の衝撃緩衝部品がついていたら、随分とやぼったくカッコ悪いバイクだと思います。

車の場合には事故を起こしても、直ぐには心臓部に衝撃が伝わらないように、バンパーが付いています。

バンパーが衝撃を受け止めきれなかったとしても、次にはボディの先端部分がつぶれることで衝撃を緩和します。

それでも吸収しきれない時に初めてエンジンやフレーム、車軸などの車が走るうえで最も重要な部分が破損します。

ところがバイクはいきなりフロントフォーク(前輪が付いている縦の2本の棒)で衝撃を受け止めます。

横に倒れた場合は直ぐにフレーム(座席が付いている骨組)に衝撃が加わります。

どちらもバイクが真っすぐ走るうえで重要な部品なのですが、そこにいきなり被害が生じるのです。

つまり骨格を直さなければならない損害が、車はある程度まで防げるのですが、バイクの場合には防ぎようがないのです。

擦り傷なしに、いきなり重傷となってしまうようなものです。

このような恐れがあるので、外見上は軽微な破損であっても、修理見積を出すためにはバイクの構造全てを確認しなければならなくなります。

自動車の場合、バンパーや前輪より前の部分の破損であれば、車体の後ろ半分はあまり考えなくても良いのですが、バイクの場合には前方の破損であっても、車体全体を確認してみないと修理が必要な場所がはっきり決められないのです。

ですから見積りを出すためには、一部分でも分解せねばならず、机上での算定が難しくなってしまいます。

バイクの見積もりが直ぐに出なかったり、見積だけでも有償となるのは、このような「分解の上での確認が必要」となっている場合です。

バイクを一部分解するため、もし修理しないとなっても、分解したバイクをもう一度組み直さなければなりません。

これを無償で行うのは無理でしょう。

 

バイクはバランスが重要である

バイクはフレームにゆがみが生じると真っすぐには走れなくなります

ハンドルを真っすぐにしていても、どちらかに傾くようになってしまうのです。

その上フレームは結構簡単にゆがみます。

立ちゴケでもゆがみが生じることがありますので、事故を起こすと直ぐに「真っすぐ走れない」症状が出てしまうのです。

バランスを取りながら走る二輪であるがゆえに、この影響は車よりも大きく出ます。

フレームがゆがむとその修理は大変です。

一旦バイクの部品を全て取り外し、エンジンも下して、フレームだけの状態にしたうえで、フレームを直す専用の機械で修理しなければならなくなります

このページでフレームの修理方法をご覧いただけます。

バイクの修理が如何に繊細で手間のかかる作業か、お分かり頂けるのではないでしょうか。

 

バイクのほうが元値が安い

これは気分の話です。これまで書いたようにバイクの修理は手間がかかります。

つまり修理代のほとんどは手間代=人件費なのです。

ここで質問です。200万で買った車の修理に30万かかる場合と、80万で買ったバイクに30万かかる場合、どちらが抵抗なく払えますか?

殆どの場合、車のほうが抵抗が無いのではないかと思います。

しかし修理する方の人件費は車でもバイクでも大差ありませんので、修理費用にも大きな差は無いのです(車が大破した場合には話は別です)。

ですが元値の安いバイクの修理代は、相対的に高く感じます。

バイク店の方もこのことをよくご存じなので、前もっての金額提示を躊躇するのだと思います。

見積もりと請求額に5万円の差が生じたとしても、元値200万の車と80万のバイクでは、持ち主の受ける印象はかなり違います。

 

バイクは見た目より繊細である

如何でしょうか。

バイクは見た目とは違って大変繊細で傷みやすく、その修理には相当な手間がかかります

その上エンジンの回転数は車とは比較にならないほど高く、急加速も急ブレーキも多用します。

ライダーはバイクにかなり無理をさせて走らせているのです。

バイクの修理はその分、丁寧に時間をかけて行ってもらう必要が有ります。

 

修理や整備は信頼できるバイク屋に適切な料金を払って行ってもらうようにしましょう。

そうすれば永く快適に乗り続けられます。

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