2018年は新バイク時代の幕開けになるかも
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2018年が明けて1か月。バイク業界に様々な動きが出てきています。

自動車に多くの自動機能が付きハイブリッド車が普通となった今、バイクの自動化や電動化の流れは当然でしょう。

ですが四輪車の方向性とは少し違った側面も見えてきます。

【この記事は2018年2月に掲載しています】

目次

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より安全に-転ばないバイク

バイクが危険と言われる最大の原因は「転ぶ」ことでしょう。

経験豊富なライダーでも絶対に転ばないということはありません。

「転ぶ」こと。これはバイクが敬遠される最大要因と言って良いでしょう。

 

ヤマハは3輪化でライダーの不安を減少

この特性を無くすべく各社とも様々な視点で開発を進めています。

すでに販売されているヤマハのトリシティはタイヤを3つにすることで安全性を高め、ヒットしました。

ヤマハ トリシティ

ヤマハはこの路線を推し進めるようで、2018年中にスポーツタイプを発売すると発表されました。

ヤマハ NIKEN (ナイケン)

 

ホンダはバイクにバランス感覚を植え付けようとしている

二足歩行ロボットのASHIMO(アシモ)で有名なホンダも、転ばないバイクに挑戦しています。

こちらはホンダライディングアシストというコンセプトのもと、センサー技術を使って、自分でバランスを取るバイクを開発中です。

これらの技術は現時点ではまだ「転びにくい」バイクですが、転ばないバイクの実用化もそう遠くは無いでしょう。

環境にやさしいバイク

これまで日本の排ガス基準は、世界で最も厳しいとされてきました。

そのため、海外で普通に売られているバイクが日本では規制に適合せず、日本仕様を別に作る必要が有りました。

しかし2016年からバイクの一大市場であるヨーロッパで、EURO 4という新しい環境規制が発効したことで、状況が一変しています。

欧州での廃ガス規制が日本と同水準になったのです。

更に2020年からはEURO 5という更に厳しい規制が導入される予定です。バイクの排気ガスの放出許容量も、四輪車並みに絞られます。

EURO 4が発効したことで、欧州車がほぼそのまま日本に輸入できるようになりました。

欧州のメーカーはこれまで以上に日本での販売に力を入れてくるはずです。

競争が進めば開発の速度も速くなるでしょう。

 

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騒音ゼロのバイクが生まれる-バイクの電動化

ついにバイクにも電動化の波が来ました。

すでに最も歴史ある公道レース、英国のマン島TTでは2010年から電動バイクのレースが行われており、日本車が4連勝中です。

これに加えて今年からは、バイク界のF1にあたるMoto GPでも電動バイクのレースが開催されることになりました。

自動車では電動化に動く前に、ハイブリッドなどの「複合エンジン」が採用される流れでしたが、エンジンの搭載スペースが小さいバイクは一気にオール電化へと進んでいます。

この流れは予想より早く、今年早々にハーレーダビッドソンが電動バイクの販売を発表しました。

電動バイクはエンジン音を出しません。

バイク乗りにとっては少し寂しい側面もありますが、バイク業界の発展には大きなプラスとして働くはずです。

 

フレンドリーに-コミュニケーション出来るバイク

少し前のニュースなのですが、川崎重工のバイク部門がソフトバンク子会社「cocoro SB」と組み「ライダーと言葉で意志疎通できるバイクを作る」と発表しました。cocoro SBはあの”ペッパー”を開発した会社です。

つまりカワサキはペッパー並みに会話できるバイクの開発が可能なのです。

カワサキのコンセプト図

この「対話する」という機能は自動車にも用いられるでしょうが、バイクの場合には車以上に細かな設定が必要になりそうです。

例えばバイクは車以上に乗り手の技量が安全性を左右しますが、その点を考慮して技量に応じてナビルートを変えるような設定が必要になるかもしれません。

このような配慮が利いたコミュニケーションが可能になれば、バイクへの接し方や印象もかなり変わってくるでしょう。

バイクの未来

これまでのキーワードを組み合わせるとバイクの未来が見えてきます。

転びにくく、環境にやさしく、騒音が無く、ライダーの意思を汲んで走るバイクです。

もともとバイクは機動性に富んでいます。また四輪車ほど場所は取らないし、価格も高くありません。

そのため先進国の都市部でも、インフラが未発達の国でも等しく活躍しています。この特性に新たな機能が加わるとその可能性は計り知れません。

もしかしたらサラリーマンのほとんどがバイク通勤という時代が来るかもしれません。

「AI搭載のバイクは高価になり発展途上国への普及は見込めない」などと侮るなかれ。スマホが登場してまだ10年しか経ってませんが、すでに発展途上国でも使われています。その大きな理由は電線を引くというインフラ整備が必要でないためです。

バイクも最低限の幅の平らな地面さえあれば走行可能です。

このことを考えると、バイクの未来には四輪車以上の可能性が有ると考えてもおかしくはないでしょう。

恐らく私たちはこれからの数年で、バイクの大変革を見ることになります。

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