難しい言葉ですが、「保険請求をしたことで、その後保険料が高くなる期間」を意味します。
保険請求を行った場合、等級が下がることが有りますが、単に下がるだけでなく、「保険請求により等級が下がった」方は、そうでない方に比べ、同じ等級でも保険料が高くなるのです。
等級が下がらない保険請求(ノーカウント事故)の場合には、事故有係数は適用されません。
仮に10等級の方が事故を起こし、保険の事故請求から、等級ダウン、事故有係数の適用、事故有係数の適用終了までを時系列で並べると次のようになります。
- 事故が起こる前: 10等級、事故有係数0年
- 事故発生 : 保険を請求
- 事故が起こった後、最初にくる保険更新
等級が7等級に落ちて保険料が上がる。
これに加え、事故有係数3年の適用となることで、保険料が更に上がる。
- 事故が起こった後、2回目の保険更新
1年間、等級ダウン事故を起こさなければ、等級が8等級に上がり、保険料が前年よりも安くなる。
しかし、事故有係数がまだ2年残っているので、普通の8等級よりも保険料は高い。
- 事故が起こった後、3回目の保険更新
更に1年間、等級ダウン事故を起こさなければ、等級が9等級に上がり、保険料が前年よりも安くなる。
しかし、事故有係数がまだ1年残っているので、普通の9等級よりも保険料は高い。
- 事故が起こった後、4回目の保険更新
更に1年間、等級ダウン事故を起こさなければ、等級が10等級に戻る。
また、事故有係数も0年となり、事故前と同じ条件に戻ることになる。
如何でしょう。
保険請求を行うと、最短でも3年経過しないと元の保険料には戻らないのです。
また、同じ等級であっても、事故請求歴が有る方は、そうでない方より割高な保険料を支払わなければなりません。
更にこの等級や事故有係数の記録は全ての保険会社間で共有されますので、保険会社を変えても、引き継がれることになります。
等級に影響が有る保険請求(カウント事故)を行うと、その挽回にはかなりの年数を要します。
くれぐれも事故の無いように努めましょう。
インターネットでの保険契約は大変簡易ですが、以前は保険代理店が担っていた「専門用語を説明する」という機能が損なわれている部分が有ります。
安さと引き換えに、加入者がその部分を引き受けていることを認識しましょう。
分からない言葉は保険サイトに詳しい記載が有りますし、当サイトの「バイク保険の基礎用語」では用語の説明だけでなく、それに関連した注意事項も記載していますので、これらを活用し、誤解のない保険契約を行ってください。