過失(かしつ)とは「わざとじゃないのは分かっているけど、普通こんなミスしないよね」というような失敗を表す言葉です。
普通にバイクに乗っていれば、絶対にしないような失敗のことです。
例えば、信号無視で人を轢いてしまうようなケースです。
誰かを轢こうとして引いたのなら、それは故意(こい)と呼ばれ、わざとやったということになるのですが、信号無視の結果として人を轢いた場合には、故意ではないが過失となります。
普通なら信号は守るのに、守らなかった結果として事故を起こした。
これは防げる事故であったはず。
歩行者の急な飛び出しによる事故等よりライダーの責任は当然重い。
というような判断となります。
これが過失が認められた状態です。
また、交通事故においては「過失がない」ということはあまりありません。
過失がないとされるのは、信号で止まっていて後ろから追突されたとか、相手の車が反対車線からはみ出してきた場合など、かなり限定されます。
そもそもバイクにしろ車にしろ、「起こるかもしれない事態を予測して運転すること」が求められています。
わき道から誰か出てくるかもしれない。
歩道の人が急に横断を始めるかもしれない。
前の右折車は今は止まっているが、急に動き出すかもしれない。
このような「予測」をしながら、何が有っても対処できるように運転すること。
それが出来るようになったから「運転免許」という特別の許可を出したんだよ。
これが法律の基本的な考え方です。