バイクの保険は人と車両の両方に紐付いていますので、車両が変わったら必ず保険会社に連絡をしなければなりません。
増車した場合でも考え方は同じです。
保険会社に新しいバイクを知ってもらわないと、万が一事故にあった時に、保険金が支払われません。
また、古いバイクと新しいバイクの排気量が違うと、入替が出来ない場合があることにも注意してください。
目次
バイク任意保険の車両入替のしくみ
保険の対象となるバイクを変更することを「入替」といいます。
保険会社に入替を報告し保険会社がこれを了解すると、保険の対象となるバイクが古いバイクから新しいバイクに移ります。
入替手続きを行って初めて、新しいバイクが保険の対象となるのです。
入替と同時に古いバイクは保険の対象から外れます。
入替手続き後に古いバイクで事故を起こしたら、自賠責保険は効きますが、任意保険の対象にはなりません。
もしも2台とも保険を効かせたいのなら、入れ替えではなく増車の手続きを取ります。
増車分の保険料はセカンドカー割引等が効いて少しだけ安くなります。
個人的には、たとえバイクが2台あっても、2台いっぺんに乗れるわけではないので、より排気量が大きい方に保険料を合わせて、1台分の保険料で賄ってくれるのが理にかなっていると思うのですが、決してそうはなりません。
極めて疑問ですが、致し方ありません。
但し2台目が125cc未満である場合には、ファミリーバイク特約を使う事で、保険料を抑えられる可能性があります。
車両入替によって保険料が変わることが有ります。
車両入替によって保険料が変わることが有ります。
特に古いバイクと新しいバイクの排気量が違う場合には、ほぼ例外なく保険料が変わるでしょう。
再計算により保険料が高くなれば、不足分を追加で支払わなければなりません。保険料が低くなれば、差額が返金されます。
この再計算は将来部分に限って行われます。すでに過ぎてしまった期間について、追加保険料が発生したり、返金が行われることは有りません。
車両入替によって等級が変わることは有りません。
入替をしても入替前と同じ等級・同じ割引率が適用されます。
車両入替が出来ないケース
バイクの保険は125ccまでの原付区分と、それ以上の二輪車区分に分けられています。
車両入替は同じ区分内でないとできません。
例えば125cc以下のバイクで契約していた保険を250cc以上のバイクに移すことは出来ません。同じように250cc以上のバイクで契約していた保険を125cc以下に移すことも出来ません。
このように区分が違う場合には、今の契約の解約と、新しいバイクでの新契約が必要になります。
バイクの車両入替の手順
大まかな流れは次のようになります。
- 車検証などの参照資料を入手する
- 今加入している保険のマイページや保険代理店に車両入替を連絡する
- 車両入替の完了
- 保証の開始
- 保険料の過不足の清算
車両入替手続きに必要な情報
車両入替には新しいバイクの情報が必要です。必要情報は車台番号や登録番号など、最初に保険を契約したときと同じ項目で、主に以下のような情報です。
- ナンバー
- 初年度登録年月
- メーカー
- 車名
- 排気量
- 形式
- 車体番号
400cc以上であれば車検証を、それ以下の場合には軽自動車届出済証や標識交付証明書などを参照しないと手続きが出来ませんので、先ずはこれらを入手しましょう。
記載情報が確認できれば良いので、原本を入手する必要はありません。写しを入手できれば大丈夫です。
古いバイクでバイク店まで行き、新しいバイクで帰ってくるときは?
バイクの乗り換えで、古いバイクでバイク店に行き、新しいバイクで帰ってくる際にはどうすれば良いのでしょう?
このような場合には区分が変わるかどうかにより、方法が変わります。
バイクの区分が変わる場合
125ccまでの原付区分からそれ以上の二輪車区分に変わる場合や、その逆に二輪車区分から原付区分に変わる場合です。
この場合には、車両の入れ替えが出来ないので、今の契約の解約と新しい契約の締結が必要です。
この場合には補償の開始時刻と終了時刻に注意してください。多くの保険は16時を補償開始時刻、終了時刻に定めています。
例えば、10月1日に車両入替を行う場合を考えてみます。
古いバイクの契約終了日を10月1日とすると、保険は10月1日の16時で切れます。
もしバイク店に着く時刻が16時前なら問題ありませんが、16時を過ぎると無保険で走行することになります。
一方で新しいバイクの保険ですが、この保険を10月1日からの契約とすると、補償は1日の16時に発効します。
そのため、16時以前に受けとって乗り始めると、16時が来るまでは無保険で走ることになってしまうのです。
新しい、まだ慣れていないバイクでの無保険走行はかなりのリスクですから、少なくとも新しい保険は車両受け取りの前日を発効日とすることをお勧めします。
古いバイクの解約日は、バイクを受け取る日でも良いのですが、万が一という事もありますので、翌日にしておいた方が良いでしょう。
保険を解約すると、使わなかった分の保険料が返金されますが、この計算は発効日を基準として1ヶ月単位で行われます。日割り計算ではありません。
解約日がたまたま発効日と同じ日付なら、返金額が変わってしまうこともありますが、殆どの場合は1日遅くしても返金額は変わりませんので、安全面を重視した方が良いでしょう。
バイクの区分が変わらない場合
この場合には、車両を入れ替える日時(バイクを乗り換える日時)を正確に保険会社に伝えて下さい。
そうすれば、バイク店に着くまでが古いバイク、納車を受けて帰ってくるときは新しいバイクが補償対象になります。乗り換えた時刻は関係ありません。