バイク保険の満足度ランキング 2019
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オリコンが2019年度のバイク保険の満足度ランキングを公表しましたので、昨年に引き続きその内容を深堀りしてみます。

オリコンの公表資料では、全体的な結果しか解説されていませんので、あなたにとって最も役に立つ評価が直ぐに見つけられるように、オリコンの統計を再集計しました

上手く使って、あなたにとって最良の保険会社を見つけて下さい。

ランキングを読むポイントは総合評価だけで判断しないことです。総合評価で1位の保険会社でも、30代の評価では圏外となるようなことがあるからです。

また今年は昨年度からのランキング変動も調べました。ランキング変動についての検証はオリコンサイトでも簡単にしか行われていませんが、ここを詳しく見ることで業界の動向を知る重要なヒントとなりました。

この調査があなたに最も合った保険会社を見つける助けになれば幸いです。

 

目次

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バイク保険の調査対象は10社、回答者は3808名

オリコンのバイク保険ランキング調査は以下のように行われました。

バイク保険ランキング 調査概要

回答者数:3,808人

調査企業数:10社

調査期間:2018/9/7~2018/9/18, 2017/8/9~2017/8/24, 2016/8/18~2016/8/29

調査対象者 性別:指定なし  年齢:18歳以上  地域:全国

条件:過去5年以内に自分が運転していてバイク保険を適用したことがあり、かつ、バイク保険へ加入する際に選定に関与した人

出典 : オリコン

調査内容は2018年とほぼ同じです。あえて違いをあげるならば回答者数が200名ほど増えています。

 

オリコンデータに注目する理由

私がこの集計データを毎年取り上げているのは、実際に保険を契約した方や、サービスを使った方から得たデータをもとにした集計が貴重だからです。

これはネットショッピングで「口コミ」を調べるのに似ています。

実際に保険を使った方の意見は保険選びで重要な指標になります。

オリコンの評価には実際に事故あった方の評価も含まれていますので、大変貴重で利用価値が高い統計と言って良いでしょう。

 

バイク保険の満足度ランキングデータ

オリコンの調査は「保険料」「事故対応」「年代」など様々な角度から行われています。そのため色々な側面からの比較検討が可能です。

しかし一方で、切り口が多いために、全体像が見えにくくなっています。

そこで全体像を見えやすくするために、調査項目ごとの順位を表にまとめました。

この表は項目をクリックすることで項目ごとの並べ替えができます。
表の幅が画面に入り切っていない場合には、右にスライドしてご覧ください。

総合順位保険会社名30代40代50代60代以上加入・更新手続き商品内容充実度保険料事故対応調査・認定結果受取額・支払いスピードロードサービス
1チューリッヒ統計なし12統計なし1111111
2三井住友海上火災保険431統計なし3232224
3東京海上日動火災保険52415443(同率)453
4損保ジャパン日本興亜64636553(同率)345
5三井ダイレクト損害保険173統計なし2326537
6あいおいニッセイ同和35727675662
7アクサ損害保険(アクサダイレクト)265統計なし4767776

如何でしょうか、評価項目によって順位が大きく変動するのがお分かり頂けたと思います。

 

バイク保険満足度ランキングの弱点

昨年の分析でも記しましたが、この表を見るうえで重要なポイントなので改めて記します。

調査結果では回答者がどの項目を最も重要と考えたのかも公表されているのですが、その順位に少し問題がありるのです。

重視項目はこのようになっていました。

バイク保険 利用者3,808人が重視した項目

順位 項目 比率
1 加入・更新手続き 24.7%

(前年比-1.36%)

2 保険料 21.09%

( 〃+1.16%)

3 ロードサービス 17.41%

( 〃+5.54%)

4 商品内容の充実度 11.89%

( 〃-5.46%)

5 事故対応 11.04%

( 〃-0.07%)

6 受取額・支払いスピード 7.75%

( 〃-1.03%)

7 調査・認定結果 6.13%

( 〃+1.23%)

 

この順位は保険を選ぶ際に考えるべき順番とは全く違います。

FP的視点から見ると、本来の順位はこのようになります。

保険選びでの

優先順位

項目 オリコンランキングでの順位
1 事故対応 5
2 調査・認定結果 7
3 受取額・支払いスピード 6
4 商品内容の充実度 4
5 保険料 2
6 ロードサービス 3
7 加入・更新手続き 1

 

オリコン調査の回答者が重要視した項目の順位は、本来あるべき順位の真逆に近いものとなっています。

この統計が貴重であることに変わりはありませんが、統計を見る際には、回答の優先順位を念頭に置いて見ることが大切です。

 

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総合首位は2年連続でチューリッヒ

それでは2019年度調査の順位を見てみましょう。

総合順位首位は2年連続でチューリッヒです。

しかも昨年は7評価項目中、5項目で首位であったものが、今年は全項目首位という完全勝利です。

総合首位を獲得したチューリッヒですが、実は25歳以下の方にはあまりお勧めできません。

バイク保険の項目の中で、自分のケガを最も手厚くカバーしてくれるのが「人身傷害保険」なのですが、チューリッヒはライダーが26歳になるまでは人身傷害保険を選ばせてくれないのです。

チューリッヒは若年層に少し厳しい保険会社ですので、26歳未満の方は注意してください。

参考記事 : 人身傷害と搭乗者傷害の違い

 

三井住友海上大躍進、アクサは急落!

今回の評価結果で最も目を引くのは三井住友海上の急伸と、アクサの急落です。

三井住友海上は昨年の7位から2位へとアップしています。一方でアクサは3位から7位に落ちました。

試しに昨年度の順位と今年の順位を項目別に比較したところ、このようになりました。

 

保険会社評価の2018年から19年のランキング変化グラフ

三井住友海上(オレンジ線)は、全ての項目でまんべんなく順位を上げています。

一方でアクサ(紺色線)は全ての項目で順位を落としています。

 

若い人の評価は統合順位と全く違う

次に年齢別のランキングを見てみます。

昨年同様に、この調査の世代別結果には未成年と20歳代がありません。私としては未成年と20歳代もぜひ知りたいのですが残念です。

それでは30歳代から見ていきましょう。

 

30歳代のバイク保険評価順位

30歳代の評価順位を見てみるとこのようになります。

  1.  三井ダイレクト          (総合 5位)
  2.  アクサダイレクト    ( 〃   7位)
  3.  あいおいニッセイ同和( 〃   6位)

驚くのは、総合1位のチューリッヒの統計が無いことです。

統計が無い理由は定かではありませんが、バイク保険 おすすめランキング 2018でも記したとおり、チューリッヒは若年層を顧客ターゲットとは位置付けていない節が有ります。そこに原因があるのかもしれません。

総合1位不在に加えて、2位のアクサダイレクトは総合では7位ですし、3位のあいおいニッセイ同和も総合では6位です。

この結果を見て頂ければ、総合順位だけで保険会社を判断するべきではない意味がお分かり頂けると思います。

 

40歳代のバイク保険評価順位

40歳代の満足度ランキングはこのようになっています。

  1.  チューリッヒ       (総合 1位)
  2.  東京海上日動    ( 〃   3位)
  3.  三井住友海上  ( 〃   2位)

全年齢の中で、この世代が最も総合順位に近くなりました。

 

50歳代のバイク保険評価順位

50歳代の順位はこのようになっています。

  1.  三井住友海上         (総合 2位)
  2.  チューリッヒ    ( 〃   1位)
  3.  三井ダイレクト ( 〃   5位)

 

60歳以上のバイク保険評価順位

60歳以上のカテゴリーは今年から新たに設けられました。

但し、3社分しか結果が公表されていません。恐らく情報が少ないのでしょう。

結果はこのようになっています。

  1.  東京海上日動           (総合 3位)
  2.  あいおいニッセイ同和  ( 〃   6位)
  3.  損保ジャパン    ( 〃   4位)

総合1位のチューリッヒと2位の三井住友のデータが無いので、順位が他の年代とかなり異なります。

データが増えてくると思われる2020年統計ではどのような結果になるでしょう? 興味をひかれます。

 

ネット保険の優位性が揺らいできた

今回の調査結果ではネット保険(ダイレクト型保険)の順位が下がり、代理店型保険の順位が上がっています。

昨年の上位3社は全てネット保険でした(1位チューリッヒ、2位三井ダイレクト、3位アクサダイレクト)。
さらに評価項目のうち「加入・変更手続き」「保険料」の2項目の順位が、総合順位と全く同じでした。

しかし今回の結果は1位こそネット保険(チューリッヒ)ですが、2位と3位は代理店型です(三井住友海上火災保険、東京海上日動火災保険)。また総合順位と同じ順位となった評価項目はありませんでした。

この傾向は何を示すのでしょうか?

保険加入者が「簡単で安い」だけでは満足できなくなってきたのではないでしょうか。

今回躍進した三井住友は代理店型です。保険料の価格面では3位とネット型に及ばない部分が残っているのでしょうが、それ以外の項目で顧客満足度を上げることで、総合順位を一気に上げてきました。

加入者は評価すべき項目をキチンと評価していることが今回の結果から分かります。

これまでのようにネット保険の「安くて手軽」という特徴だけでは高評価が得られなくなってきているのです。

 

あなたは保険に何を求めますか?

オリコンの評価を検証してみましたが、如何でしたでしょうか?

あなたの保険選びに役に立ちそうでしょうか?

私は1年で順位がここまで大きく変わるとは思っていませんでした。

昨年の結果を分析したときには、今後ネット保険の評価は更に高まり、代理店型は一部の経済的に恵まれた方だけのものになると感じていたのですが、今回の結果は全く違ったものになりました。

 

さて、ここで質問です。

 

あなたは保険に何を求めますか?

 

今回の調査には7つの項目がありました。

「加入・更新手続き」「商品内容充実度」「保険料」「事故対応」「調査・認定結果」「受取額・支払いスピード」「ロードサービス」の7つです。

この中であなたが最も重要と考えるのはどの項目でしょうか。

あなたが最も重要と思う項目が決まったら、その項目をクリックしてみて下さい。

総合順位保険会社名30代40代50代60代以上加入・更新手続き商品内容充実度保険料事故対応調査・認定結果受取額・支払いスピードロードサービス
1チューリッヒ統計なし12統計なし1111111
2三井住友海上火災保険431統計なし3232224
3東京海上日動火災保険52415443(同率)453
4損保ジャパン日本興亜64636553(同率)345
5三井ダイレクト損害保険173統計なし2326537
6あいおいニッセイ同和35727675662
7アクサ損害保険(アクサダイレクト)265統計なし4767776

如何でしょうか?

総合順位とは違った、あなたに合った保険会社の順位が見えたはずです。

先ずはそれを見定めてから保険会社の選定を開始してください。

そうすれば自分にとってベストな選択が行えます。

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